膝がガクッと痛み、一瞬歩けない―「ずれた感じ」がする原因は? |目黒ひざ&形成外科クリニック|目黒駅徒歩3分の整形外科・形成外科・美容皮膚科

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膝がガクッと痛み、一瞬歩けない―「ずれた感じ」がする原因は? 

膝がガクッと痛み、一瞬歩けない―「ずれた感じ」がする原因は? |目黒ひざ&形成外科クリニック|目黒駅徒歩3分の整形外科・形成外科・美容皮膚科

2026年9月20日

膝がガクッと痛み、一瞬歩けない―「ずれた感じ」がする原因は? 

歩いていると突然、

「膝がガクッとなって鋭い痛みが走る」
「膝が一瞬ずれたような感じがする」
「痛くて数秒間、足をつけない」
「少しすると元に戻って、また歩ける」

このような症状を経験する方がいます。

すぐに痛みが治まると「たまたま膝をひねっただけかな」と様子を見てしまいがちですが、繰り返す場合には膝の中に原因が隠れていることがあります。

「ガクッとなる=膝が本当にずれている」とは限りません

患者さんから「膝がずれた」「一瞬外れたような感じがした」と伺うことがあります。

しかし、実際に膝関節が脱臼しているとは限りません。

膝の中で何かが引っかかったり、痛みによって一時的に力が入らなくなったり、関節の不安定性があったりすると、**「ずれた」「外れた」「ガクッとした」**という感覚として自覚されることがあります。

こうした症状は一般に「膝崩れ(giving way)」と表現されることもあります。

原因① 半月板損傷

この症状でまず考える原因の一つが半月板損傷です。

半月板は大腿骨と脛骨の間にあるクッションのような組織です。

半月板に亀裂や不安定な部分があると、歩行や方向転換などの際に膝の中で一時的に引っかかり、

「ガクッ」
「ズキッ」
「何かが挟まった」

という感覚が出ることがあります。

しばらく動かしていると引っかかりが外れ、再び普通に歩けるようになることもあります。

特に、同じような症状を繰り返す、膝をひねると痛い、引っかかる感じがある場合には、半月板の評価が重要です。

原因② 変形性膝関節症

中高年の方では、変形性膝関節症に伴ってこのような症状が起こることもあります。

変形性膝関節症では軟骨がすり減るだけではなく、半月板の変性や損傷、関節の変形、靱帯の緩みなどが同時に起こることがあります。

その結果、体重をかけた瞬間に膝が不安定になったり、急に痛みが走ったりすることがあります。

「変形性膝関節症だからいつも痛い」とは限りません。

普段は歩けるのに、時々突然ガクッとして強く痛むという症状がみられることもあります。

原因③ 靱帯による膝の不安定性

前十字靱帯(ACL)などの靱帯は、膝が前後や回旋方向にずれすぎないように支えています。

過去のスポーツ外傷などで靱帯を損傷していると、

「方向転換したときに膝が抜ける」
「階段を降りるときにガクッとする」
「スポーツ中に膝がずれる感じがする」

といった不安定感が出ることがあります。

特に若い方やスポーツをしている方では、半月板だけでなく靱帯損傷についても確認する必要があります。

レントゲンだけでは原因が分からないことも

このような症状で重要なのは、「レントゲンで異常が少ない=膝に問題がない」とは限らないことです。

レントゲンは、変形性膝関節症や骨の状態を確認するためには非常に重要な検査です。

一方で、半月板や靱帯などはレントゲンでは十分に評価できません。

診察やレントゲン検査で原因がはっきりしない場合や、ガクッとなる症状を繰り返す場合には、MRIで半月板・軟骨・靱帯・骨の状態を詳しく調べることがあります。

こんな場合は一度詳しく調べることをおすすめします

一度だけ軽くガクッとなり、その後まったく症状がない場合には、必ずしも大きな異常があるとは限りません。
一方、
・ガクッとなる症状を繰り返す
・その瞬間に鋭い痛みが走る
・数秒〜しばらく体重をかけられなくなる
・膝が引っかかる
・膝が完全に伸びない・曲がらないことがある
・膝が腫れたり、水がたまったりする
・「膝がずれる」「抜ける」感じを繰り返す
といった症状がある場合には、一度原因を確認することをおすすめします。
特に、膝が動かない状態が続く、強く腫れる、転倒後に体重をかけられないといった場合には、早めの整形外科受診が必要です。

「年齢のせい」で終わらせず、症状の原因を確認することが大切です

「膝がガクッとなった」という症状だけでも、その原因は一つではありません。

半月板損傷、変形性膝関節症、靱帯による不安定性など、年齢や症状の出方によって考えられる原因は異なります。

特に、一瞬強く痛むものの、少しするとまた歩けるという症状では、診察時には痛みが軽くなっていることもあります。

そのため、

「どんな動作でガクッとなったのか」
「どこに痛みが走ったのか」
「引っかかりを伴ったのか」
「その後すぐに歩けるようになったのか」

といった症状の経過が診断の大切な手がかりになります。

繰り返す場合には、「そのうち治るだろう」と放置せず、一度膝の状態を詳しく確認してみることをおすすめします。

執筆・監修:小倉誉大 医師
目黒ひざ&形成外科クリニック 院長
整形外科専門医/膝関節外科

膝関節外科を専門とし、変形性膝関節症、半月板損傷、軟骨損傷、スポーツ膝などを診療。米国Harvard Medical School関連施設での留学経験を持ち、保存治療から手術まで幅広い膝治療に携わる。

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